タンパク尿の種類
健康な人でも1日100~150mg/dLのタンパク尿は認められます。しかし、上記の数値以上のタンパク尿が持続して認められる場合には、腎臓の疾患が存在していることが多いです。タンパク尿には生理的タンパク尿と病的タンパク尿があります。
1. 生理的タンパク尿
- (1) 起立性タンパク尿
- 起立時にはタンパク尿を認めるが、臥位になると消失するタンパク尿のことをいいます。若年のやせ型の女性に発見されることがあります。
- (2) 熱性タンパク尿
- 発熱時に認めるタンパク尿のことをいいます。
- (3) 機能性タンパク尿
- 激しい運動や寒冷などにより生じるタンパク尿のことをいいます。
2.病的タンパク尿
- (1) 糸球体性タンパク尿
- 一次性糸球体腎炎のほか、糖尿病性腎症や膠原病などの全身性疾患に伴う糸球体障害により生じるタンパク尿が含まれる。ネフローゼ症候群は、糸球体性タンパク尿を認める。
- (2) 尿細管性タンパク尿
- 間質性腎炎や金属(水銀、カドミウム)などによる尿細管障害で生じるタンパク尿。
- (3) オーバーフロータンパク尿
- 多発性骨髄腫などでみられるタンパク尿。多発性骨髄腫では、糸球体からの濾過量が近位尿細管での再吸収能力をこえてしまい、この尿中に排出されてくる。
タンパク尿を疑われる方やお悩みの方は、腎臓内科を受診されることをお勧めします。
なお当院は、腎臓の専門医が在籍しています。熊本市中央区の内科かかりつけ医(嶋田病院)へお越しください。
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