Diabetes
血液の中にあるブドウ糖は、膵臓から出るインスリンというホルモンによって細胞に取り込まれ、エネルギーとして利用されます。しかし、さまざまな原因によってインスリンの出が悪くなったり、インスリンの働きが鈍くなったりすると、ブドウ糖が細胞に取り込まれにくくなります。その結果、エネルギーとして利用されなくなったブドウ糖が血液の中にたまり、血糖値が高い状態(高血糖)が持続する病気が糖尿病です。
ヘモグロビンにブドウ糖が結合した「グリコヘモグロビン」のことをHbA1cといい、基準値は6.2%未満です。
血糖値がずっと高い状態が続いていると、ヘモグロビンの周りにブドウ糖がべたべた結合してHbA1cが出来上がります。ただ、瞬時の内にいきなりHbA1cができてしまうのではなく、1~2ヵ月かけてゆっくりと形成されてくるのです。したがって、現在のHbA1cの存在は、すでに1~2ヵ月前から血糖値が高かったことを意味し、診断的基準としては「1~2ヵ月前の血糖値」を反映することになります。
糖尿病患者が自ら自己採血を行い、自己血糖値を測定する方法として血糖自己測定(SMBG)があります。インスリンの自己注射を行っている患者の場合、常に血糖値の変動を把握することができ、良好な血糖コントロールを維持できます
早期(軽症)の糖尿病のうちは、まったく自覚症状がありません。ある程度糖尿病が進行すると、のどが渇きやすい、トイレが近くなる、ご飯を食べてもおなかが減る、疲れやすいなどの症状が現れます。症状から早期発見することが難しいため、早めにきちんとした糖尿病の検査を受け、適切な治療を行うことが大切です。
糖尿病を放置すると、失明の原因となる糖尿病網膜症や人工透析の原因となる糖尿病性腎症、手や足がしびれる糖尿病性神経障害など、さまざまな合併症を引き起こします。
糖尿病は、その原因により大きく二つに分けられます。
インスリン療法が絶対適応になります。インスリン療法の基本は健常者にみられる血中インスリンの生理的変動パターンを再現することにあります。24時間分泌されている基礎分泌と、食事のたびに分泌される追加分泌の両方を補う目的で、さまざまな用途に応じたインスリン製剤(速効型、超速効型、中間型、持効型などのインスリン製剤)が使われます。
食事療法や運動療法が基本となります。(これらの治療法で血糖値がコントロールできなくなると、経口血糖降下薬等による薬物療法が行われます。)
食事療法の基本は、標準体重と生活活動強度から1日のエネルギー摂取量を算出し、適切なカロリーコントロールを行うことにあります。
運動療法としては、ウォーキング、水泳、体操などの適切な有酸素運動を行います。
適切な運動療法によってインスリン抵抗性改善の効果が期待できます。
軽症の糖尿病(または境界型)の段階から進行します。
主に2型糖尿病の清涼飲料水に起こる糖尿病ケトーシスをソフトドリンクケトーシス(ペットボトル症候群)という。
病識のない2型糖尿病→習慣的なソフトドリンク多飲(ショ糖の過剰摂取)→(口渇→ソフトドリンク→高血糖の繰り返し悪循環)→糖毒性→ケトーシス(高血糖、脱水、意識障害)