2026年7月12日(日)に開催されました熊本県CKD看護研究会 市民公開講座「腎臓のすべて」において、当院より医師・管理栄養士・理学療法士が講演を担当し、座長を当院医師が務めました。腎臓を守るために「知る」「食べる」「動く」——それぞれの専門職の立場から、今日から実践できる内容をお伝えしました。ご来場いただきました皆さまに、心より御礼申し上げます。

講演① 「腎活」 医師 中嶋
人生100年時代、腎臓と長く上手に付き合っていくための「腎活」について、わかりやすく解説しました。慢性腎臓病(CKD)は自覚症状のないまま進行することが多く、「沈黙の臓器」と呼ばれる腎臓のサインを早く見つけることが大切です。健診での尿検査・血液検査(クレアチニン、eGFR)の見方に続いて、腎臓を守るための3本柱である①生活習慣、②食事、③薬について、具体的なポイントをお伝えしました。
大切なのは、いつから始めても腎臓が悪くなるスピードをゆるやかにできるということ。「もう遅い」ということはありません。だからこそ、思い立った今日から「腎活」を始めましょう。
講演② 「今日から始める腎臓にやさしい食習慣 ~おいしい減塩食のすすめ~」 管理栄養士 大森
食事療法をテーマに、腎臓に負担をかけない食事の基本として、①適正なエネルギー摂取、②減塩、③タンパク制限、④カリウム・リン制限の4つについてお話ししました。
なかでも減塩は、すべての方に取り組んでいただける項目です。「我慢」ではなく「工夫」でおいしく減塩するためのポイントをご紹介しました。
「これなら今日からできそう!」という小さな一歩から、ご自身やご家族のためにスタートしていただければ幸いです。
講演③ 「慢性腎臓病の方の運動療法のポイント」 理学療法士 澤山
慢性腎臓病の方が安全に運動を続けるためのポイントについてお話ししました。
まず、会場の皆さまと一緒にご自身の筋力・筋肉量をチェックしていただきました。
●ペットボトルのフタを開けられるか——握力低下のめやす
●指輪っかテスト——ふくらはぎ(下腿)の筋肉量のチェック
続いて、安全で効果的な運動に欠かせない「FITTの法則」——頻度(Frequency)・強度(Intensity)・時間(Time)・種類(Type)——にそって、筋力トレーニングと有酸素運動を行う際の注意点をお伝えしました。
運動の習慣化は簡単ではありません。まずは座っている時間を短くして日常の歩数を増やすなど、取り組みやすいことから始めてみましょう。

総括・市民の皆さまからの質問コーナー 座長 医師 藤江
座長の藤江医師は、それぞれの講演が終わるごとに要点をわかりやすく整理し、専門的な内容を市民の皆さまの日常の言葉に置き換えて解説しました。
「生活習慣・食事・運動は三位一体。どれか一つではなく、少しずつ全部やるのが長続きの秘訣です」——専門職それぞれの話が一本の線につながる締めくくりとなりました。
続く質問コーナーでは、市民の皆さまから寄せられた疑問に、藤江医師がユーモアを交えながら一つひとつ丁寧に回答。会場は終始和やかな雰囲気に包まれ、あっという間の質問タイムとなりました。
おわりに
当院ではこれからも、地域の皆さまの健康を支えるための情報発信・啓発活動に取り組んでまいります。今回の講座をきっかけに、ご自身の体と向き合う一歩を踏み出していただけましたら幸いです。からだのこと、食事のこと、運動のことなど、気になることがございましたら、どうぞお気軽に当院スタッフまでご相談ください。
ご来場いただきました皆さま、ならびに開催にご尽力いただきました熊本県CKD看護研究会の関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。
文責:如水会 嶋田病院・嘉島クリニック 広報