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五十肩

肩関節の構造

五十肩

関節は人の体の中で最も複雑な動きをするといわれています。そのため、構造も大変複雑になっています。肩関節は、上腕骨と肩甲骨(狭義で)とで成り立っており、上腕骨の端(上腕骨頭)を肩甲骨が覆い被さる様な構造となっています。さらに上腕骨と肩甲骨との間に軟骨があり、関節をつなぎ合わせる腱や筋肉が絡み合っています。

五十肩とは

年齢を重ねるほど発生しやすい疾患で40代~60代が好発時期です。別名で肩関節周囲炎とも呼ばれます。関節の可動域に制限が生じ、腕が上がらなくなったり、痛みが発生します。
痛みについては片方と両方の肩に発生する場合があります。原因は、はっきりわかっていませんが、肩関節内の骨や筋肉、腱などが加齢に伴い劣化してしまい、周辺組織が変性することで関節内に炎症が発生してしまうためです。
また最近の研究では、五十肩を発症した肩関節には「余計な血管」が増えていることがわかってきました。正常よりも多くの血管ができており、しかもその血管の周りには神経線維も一緒になって増えていることが報告されています。この血管と一緒に増えている神経から痛みが生じているものとする説が最も支持されています。この余計な血管は血液の中の成分が周りにしみだすことがわかってきました。特にフィブリンという線維成分がしみだす傾向があり、このことで関節の袋に繊維成分が必要以上に溜まってしまい、普通なら薄くて柔らかいはずの関節の袋が、分厚く固くなってしまいます。このために五十肩では肩が痛くなるのとともに固くなって動きにくくなるのです。
夜寝ていて肩が痛いという状態を「夜間痛」といいますが、五十肩の典型的な症状で、寝返りを打つと痛い、痛いほうの肩を下にして眠れない、眠ってから1,2時間ほどすると痛みで起きてしまう、朝起きると肩が痛いなどの症状を持つ方が多いです。

五十肩は、症状から三期に分けられます。

急性期:痛みが強くなるとともに、肩関節が動きにくくなります。(発症~2週間程度)
慢性期:徐々に痛みは減るが、肩関節は動きにくいままです。(2か月~1年)
回復期:痛みは少なくなるものの、可動域には若干制限が残ります。

ほとんどが、鎮痛剤や注射、リハビリにて回復します。しかし、可動域にひどい制限が残る場合は手術が必要な場合があります。五十肩の症状は、肩腱板断裂や、関節リウマチ、変形性肩関節症と類似しています。
肩に違和感を覚えた場合や痛みでお悩みの方は、整形外科を受診することをお勧めします。

五十肩でお悩みの方・心当たりのある方は、
まず整形外科を受診されることをお勧めします。

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