トップへ

骨粗鬆症

骨粗鬆症とは

骨粗鬆症

骨の強度が低下して、骨折しやすくなる骨の病気です。骨粗鬆症により骨がもろくなると、つまずいて手や肘をついたり、くしゃみをした時などのわずかな衝撃で骨折してしまう事があります。 がんや脳卒中、心筋梗塞のように直接的に生命をおびやかす病気ではありませんが、骨粗鬆症による骨折から、介護が必要になってしまう人も少なくありません。

骨粗鬆症の原因

骨は、骨を壊す「骨吸収」と骨を作る「骨形成」がサイクルをつくって新陳代謝し、常に作り替えられています。女性ホルモン(エストロゲン)には、この新陳代謝のバランスを保つ働きがあります。

女性は、閉経するとエストロゲンの分泌量が低下します。
エストロゲンが減ってしっかり働かなくなると、骨の新陳代謝のバランスが崩れ、骨形成のスピードが上回って、骨密度が低下します。
エストロゲンの低下→骨密度の低下→骨粗鬆症
上記のように、骨密度が低くなって骨の強度が低下した状態が骨粗鬆症で、更年期を迎えた女性は特に発症しやすいです。

骨粗鬆症により骨折しやすい部位

背骨(脊柱椎体)、脚の付け根(大腿骨近位部)、手首(橈骨)、腕の付け根(上腕骨)です。背骨が体の重みで押し潰れてしまうことを「圧迫骨折」と言い、背中や腰が曲がるなどの原因となります。圧迫骨折が生じても、単なる腰痛として見過ごしていたり、痛みを感じない場合もあります。1カ所骨折すると、その周囲の骨にも負担がかかり、連鎖的な骨折につながります。
大腿骨近位部は、骨折すると歩行が困難になり要介護状態になるリスクが高くなる骨折部位です。大腿骨近位部骨折の85%は転倒が直接の原因となっていますので、骨粗鬆症の治療とともに転倒予防も重要になります。

骨粗鬆症の症状

骨粗鬆症は初期の頃はほとんど症状がないため、気づかない間にじわじわと進行する病気です。
骨粗鬆症が疑われる症状として以下のようなものがあります。このような症状がある場合は、骨粗鬆症の可能性があります。

・若い時より、2㎝以上背が縮んできた
・最近、姿勢が悪くなったり、腰や背中が曲がったりしてきた
・腰や背中に重い感じや痛みがある

骨粗鬆症の診断方法

骨粗鬆症の診断方法は、問診、身体検査、骨の状態を確認する検査(骨密度検査やX線検査など)、血液・尿検査など、さまざまな結果を総合的にみて判断します。特に椎体骨折の症状などがみられる場合は、骨粗鬆症を疑い積極的に受診することが必要です。

1. 食事療法

骨を強くするために、栄養バランスの良い食事を心がけます。特に、骨の強化に欠かせないカルシウム・ビタミンD・ビタミンKなどは積極的にとりましょう。

<積極的にとった方が良い食品>
・カルシウムを多く含む食品(牛乳・乳製品、小魚、緑黄色野菜、大豆・大豆製品)
・ビタミンDを多く含む食品(魚類、きのこ類)
・ビタミンKを多く含む食品(納豆、緑黄色野菜)
・野菜と果物
・蛋白質(肉、魚、卵、豆、穀類など)

<過剰摂取を避けた方が良い食品>
・リンを多く含む食品(加工食品、一部の清涼飲料水)
・食塩
・カフェインを多く含む食品(コーヒー、紅茶)
・アルコール

2. 運動療法

骨密度を増加させたり、筋力を増加させることが期待できます。骨密度は運動することで増加します。筋力をつければ転倒予防にもつながります。

薬物療法

骨折リスクを低下させるさまざまな薬があります。
骨粗鬆症の薬には、大きく分けて骨吸収を抑制する薬と骨形成を促進する薬があります。個々に合わせて決められた量の薬を飲まないと、骨折防止効果はありません。
また薬を飲むのを途中で止めてしまうと、薬で強くなっていた骨が再びもろくなって骨折しやすくなるので、医師・薬剤師の指導に従い、飲み続けることが大切です。

これらの治療をできるだけ早く始め、しっかりと継続することが、将来の骨折・寝たきりを防ぐために大切なポイントとなります。

骨粗鬆症の治療

骨粗鬆症の治療には、1.食事療法、2. 運動療法、3. 薬物療法があります。
骨折は、日常生活に支障が出たり、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=人生の内容の質や社会的にみた生活の質)を低下させます。
また、要介護になったり寝たきりになったりする原因にもなります。骨粗鬆症治療の最大の目的は、骨折を予防することにあります。

骨粗鬆症に心当たりのある方は、
まず整形外科を受診されることをお勧めします。

内科外来診療時間

Tel.096-324-3515

診療9:30~12:30 / 14:00~16:00

受付9:00~11:30 / 13:30~15:00

外来について外来について